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<コラム>相続の遺留分とは?割合・計算・請求の流れをやさしく解説

相続 遺留分

はじめに

相続の遺留分は、「遺言書があるのに納得できない」「特定の人だけが多く受け取っている気がする」といった場面で、家族の感情が一気に揺れやすいテーマです。遺言で財産の配分を決めても、兄弟姉妹を除く相続人には遺留分があり、侵害された側が請求することで調整が始まります。

成田市・四街道市・柏市周辺でも、遺留分がきっかけで「連絡を取りづらくなった」「話し合いが前に進まない」という相談は珍しくありません。司法書士法人ふらっとは千葉県内に3拠点(成田・四街道・柏)を設け、相続や遺言の相談を受け付けています。

相続の遺留分の基本をつかむ

相続の遺留分は「最低限の取り分」を守る仕組み

相続の遺留分は、一定の相続人に「最低限ここまでは確保できる」という取り分を用意する制度です。遺言で財産の渡し先を自由に決められる一方、それだけだと配偶者や子の生活が急に不安定になることがあります。この制度は、極端な偏りを和らげる役割を持ちます。

遺言があっても相続の遺留分は別枠で考える

相続の遺留分で大事なのは、「遺留分を侵害する内容の遺言」でも遺言自体が消えるわけではない点です。遺言の内容を土台にしながら、侵害された側が金銭で調整を求める、というイメージで理解すると整理しやすくなります。

もう一つのポイントは、遺留分は“自動で増える”ものではないことです。権利者が請求するかどうかを決め、請求があって初めて調整が始まります。

遺留分侵害額に相当する金銭の請求をすることができる

相続の遺留分は、2019年7月1日施行の改正により、回復方法が「財産そのものを取り戻す」から「金銭での請求」へ変わりました。たとえば不動産が中心でも、すぐに共有名義を作らずに解決しやすくなるため、紛争の長期化を抑えやすくなっています。

なお、被相続人が2019年6月30日以前に亡くなっている場合は、旧制度(遺留分減殺請求)を前提に検討することになります。相続の遺留分で迷ったら、まず「いつ相続が開始したのか」を確認し、どの手続きが前提になるかを整理するのが第一歩です。

相続の遺留分を請求できる人・できない人

遺留分が認められる相続人の範囲

相続の遺留分が認められるのは、配偶者、子(代襲相続人を含む)、直系尊属(親や祖父母など)です。まずは「自分が遺留分権利者なのか」をここで確認するのが出発点になります。

兄弟姉妹には相続の遺留分がない

相続の遺留分は、兄弟姉妹には認められません。たとえば「子がいない夫婦で、相続人は配偶者と兄弟姉妹」という形でも、兄弟姉妹側は遺留分の請求ができません。ここを勘違いすると、遺言作成時の設計も、相続後の話し合いもズレてしまいます。

「相続人でも請求できない」例に注意する

遺留分は、相続放棄など法律上の立場によっては請求できなくなる場面があります。検討するときは戸籍関係と相続の経緯(誰が何を受け取ったか)を一緒に確認し、早い段階で整理しておくことが大切です。

相続の遺留分の割合と計算の全体像

全体の割合は「半分」か「三分の一」

相続の遺留分は、相続人が直系尊属のみの場合は全体で三分の一、その他のケースは全体で二分の一が基本です。まずは「相続全体でどれだけ確保されるか」を押さえると、話が迷子になりにくくなります。

個別の遺留分は「法定相続分×全体割合」で考える

遺留分は、権利者が複数いるとき、それぞれの法定相続分に応じて分かれます。ざっくり言うと「全体の遺留分割合」に「自分の法定相続分」を掛けるイメージです。

具体例で確認する

たとえば、相続人が「妻と子2人」、遺産が6,000万円のケースを考えます。法定相続分は妻が2分の1、子は各4分の1です。全体の遺留分割合は二分の一なので、妻の相続の遺留分は6,000万円×2分の1×2分の1=1,500万円、子は1人あたり6,000万円×4分の1×2分の1=750万円が目安になります。

ただし実務では、「遺産の評価」や「生前贈与の扱い」「相続債務(借金など)」が絡み、算定が一気に難しくなることがあります。遺留分侵害額の算定には、特別受益の控除や債務の加算などが入るため、財産調査と評価の段階でつまずきやすい点に注意が必要です。

相続の遺留分を侵害されたときの動き方

最初に「遺言・財産・生前贈与」を整理する

相続の遺留分を請求する前に、遺言書の内容、遺産の範囲、不動産や預貯金などの評価、生前贈与の有無を整理します。遺留分は計算の土台がぶれると、請求額の話し合いが前に進みません。

請求はまず通知、その後は話し合い→調停→訴訟の順が多い

相続の遺留分を侵害された側は、侵害した相手(遺贈を受けた人や贈与を受けた人など)に対して、遺留分侵害額の支払いを求めます。実務上は、内容証明郵便などで意思表示をして交渉し、まとまらなければ家庭裁判所の調停、さらに必要なら訴訟へ進む流れが一般的です。

相手が「現金がない」と言う場面もあります。その場合も、対立を深める前に、分割払いの合意や、将来の売却・換金を前提にした精算など、実行できる着地を探ります。支払の猶予(期限の許与)を裁判所に求められる仕組みもあり、早い段階で選択肢を整理するほど、相続の遺留分の話は前に進みやすくなります。

期限が短いのが相続の遺留分の怖いところ

相続の遺留分の請求には期限があります。「相続の開始」と「侵害があったこと」を知ってから1年以内に権利を行使しないと時効消滅し、さらに相続開始から10年が経つと同様に行使できなくなります。

また、遺留分の請求は「誰に対して行うか」も重要なポイントです。一般的には、遺贈や生前贈与によって多くの財産を取得した相手に対して請求しますが、複数の人が関わる場合には請求先や優先順位の整理が必要になることもあります。

遺留分の計算は、一度決めて終わりというわけではなく、後から財産が見つかったり、評価額が変わったりすることで前提が変わるケースもあります。こうした点からも、早い段階で全体像を把握し、誰に・いくらを請求するのかを整理しておくことが、スムーズな解決につながります。

相続の遺留分トラブルを減らす事前対策

遺言書は「遺留分に配慮した配分」で争いを減らす

相続の遺留分でもめる典型は、配分に偏りがあるのに、他の相続人への説明がなく不満が噴き出すケースです。生前に遺留分を踏まえた配分設計をしておくことで、争いを抑えやすくなります。

生前の遺留分放棄は家庭裁判所の許可が必要

相続の遺留分は、生前に放棄させておけば安心、と単純にはいきません。相続開始前の遺留分放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限って効力が生じます。

不動産が多い相続は「共有回避」と資金手当てがカギ

遺留分が金銭請求となったことで、不動産が中心の相続でも共有状態を避けやすくなりました。一方で、支払う側に現金がないと調整が難航しやすいため、相続の遺留分を前提に資金手当てまで含めた着地を考えることが現実的です。

相続の遺留分は早めの整理が重要(千葉エリアでお悩みの方へ)

ここまで見てきたように、相続の遺留分は制度自体はシンプルでも、実際の手続きでは多くの要素が絡み合います。

相続の遺留分は、単なる法律の問題にとどまらず、家族関係や財産の内容によって難しさが大きく変わります。たとえば、相続人同士の関係性が複雑な場合や、特定の相続人に多くの財産が集中している場合には、感情面の対立も生じやすく、話し合いが長期化することも少なくありません。

また、財産の種類によっても対応は異なります。不動産が中心の場合は評価方法や分け方が争点になりやすく、預金であれば比較的分割しやすい一方で、事業や株式が含まれる場合は経営への影響も考慮する必要があります。このように、財産の中身によって検討すべきポイントは大きく変わります。

遺留分には請求期限があり、原則として「相続の開始と遺留分侵害を知った時から1年以内」という制限があります。期限を過ぎると権利を行使できなくなるため、タイミングの管理も非常に重要です。

だからこそ、早い段階で「どのような財産があるのかを把握する」「争点になりそうなポイントを整理する」「期限を意識して行動する」といった準備が重要になります。これらを事前に整理しておくことで、無用なトラブルを避け、スムーズな解決につなげやすくなります。

当事務所は創業20年以上の実績を持ち、これまでに累計8,500件以上の相続相談に対応してきました。相続・遺言・家族信託など幅広い分野の相談窓口を運営しており、経験豊富な司法書士がチームでサポートいたします。(相続相談件数:2026年4月時点)
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